被告・星野一生弁護士。
「だから、食べてないって言ってるのに・・・」
裁判官・城崎さおり弁護士
「この状況では、犯人は星野くん以外ありえません!!」
検事・藤井真冬
「用があって来ただけなのに・・・」
弁護人・八神隆之探偵
「さあ!!八神さん!!お願いします!!」
「え?いやまあ、弁護士資格は持ってるけどさぁ・・・」
開廷。
「では、被告人・星野一生の審理を開始します。検察側、藤井検事。冒頭陳述をお願いします」
【事件の概要】
前日、城崎さおりはわざわざ行列に並んで生ケーキを買ってきた。
それを冷蔵庫に入れ楽しみにしていたが、今朝出勤してみると、生ケーキはなくなっていた。
【星野弁護士を犯人と断定するに至った状況】
城崎さおりが出勤したとき、星野弁護士は先に来ていた。
冷蔵庫に直行すると生ケーキがなくなっている。
城崎さおりは、いかに苦労して生ケーキをゲットしたかを前日に、ウザいくらい星野に自慢していた。
よって、生ケーキを食べちゃったのが星野弁護士と断定。
ちなみに、物的証拠はなく状況証拠のみである。
星野弁護士の証言によれば、星野弁護士が出勤してくる少し前、源田弁護士がすでに来ており、ゴミを片付けてまた出ていったという。
・・・っつーわけで、城崎さおり恨みの生ケーキ裁判が始まりました。
ノリノリでゲットした証拠を掲げる藤井検事。
その手には、“停電に関するお知らせ”が。
「ふっ。つまり、昨夜は停電していたということよ!!」
「そういえば、冷蔵庫の中には何も入れないようにって源田先生が・・・」
「つまり、腐る前に食べちゃおうとしたんですね?星野くん」
「たから違いますってぇぇぇーーーっ!!」
どうしても星野弁護士を犯人にしたい城崎さおり弁護士。
そこには生ケーキに並々ならぬ執着心を燃やす、甘党の恨みのこもった食い意地があった。
「意義あり!!」
そこへ、「逆転裁判」のようにビシッと指を指す八神探偵。
八神探偵はサーチモードと3人からの聞き込みで、物的証拠と状況証拠をゲットしていた!!
すなわち、給湯室にあった解体された牛乳パックの束。
そして、
昨夜の停電。
状況証拠は源田弁護士の出勤である。
よって、
「生ケーキを食べた人物は誰もいなかった!!」
「マジっすかぁぁぁーーー!?」
そこへ帰ってきた源田弁護士。
「誰だ!!冷蔵庫にケーキと牛乳を入れたのは!!片付けるの大変だったんだからな!!」
「え?じゃあ、ケーキは・・・?」
「傷んでたぞ。停電になるから何も入れとくなっていったろう?」
「ごめんなさーーーい!!」
と、いうわけで、星野弁護士は無罪でした。
どうやら、さおりさんの甘味にたいする執着心と食い意地が、彼女を暴走させたようです。
つか、ケーキ食べたくなっちゃった。
ちょっとコンビニで買ってくる。