ニャン吉くんがウィンターホールド大学で、
実験好きの猫野郎に取っ捕まり、
なんとか振り切ってトルフディル先生の蒸留器捜索を実行しようとしている頃、
真のノルド野郎・ジェイソンさんは無料でリフテン観光をするべく、衛兵さんと手に汗握る(?)攻防戦を繰り広げていた。
へ?他の街では通行料を払わずに入れたっすよ?
「とかろがリフテンでは必要なんだな」
「ダメだ。なぜなら通行料とはすなわち、衛兵さんのお小遣い・・・じゃなくてだな、衛兵さんの “いろいろ” を速やかに行うべく、いやだからつまり・・・」
“いろいろ” の予算ってことっすか?
でも、俺も金無いしなー。
賞金稼ぎのバイトしながら観光しようと思ってるんで。
あ、でも、
「なに?それはもしかして “回復薬” か、もしくは “ハチミツ酒” のことか?それとも “スイート・ロール” でも持ってるのか?」
ハチミツ酒?
いや、違うっすよ。
俺が持ってるのは、
いやー、親切な通りすがりのアイテム売りから買ったっす!!
“バリバリ元気になるぜ!!” って言ってたっすよ。
「いやいやいや!!お前、これは・・・!!」
これが噂の衛兵さんの決め台詞!!
“スタップ” と “首長の命により止まれ” っすね!?
感動っす!!
「感動している場合ではないだろう!!これは冒険者が悪事を働いた場合に出る、衛兵さんの最高にカッコいい決め台詞だぞ!!」
え?なんか俺、悪事を働いたっすか?
「スクゥーマはダメだろ、スクゥーマは!!これはカジート以外の種族にはヤバいシロモノではないか!!取り締まり対象だぞ!!」
え?そうなんすか?知らなかったっす。
それなら、
「馬鹿者ぉぉぉーーーっ!! “ムーンシュガー” は “スクゥーマ” の原料ではないか!!これをどこで!!」
ホワイトランにいたニャンコキャラバンから買ったっす!!
「いいか、旅の人。よーーーっく聞けよ」
なんすか?
マスクで分かんないけど。
「マスクで分からないのになぜ怖いと分かるのだ」
いや、なんとなく。
「もう1つ聞いておけ、旅の人」
「いいか。“スクゥーマ” と “ムーンシュガー”。あれはカジート以外にはマジでヤバいシロモノなのだ」
そうなんすか?
ニャンコたちは “子供の頃から食べてるお菓子とジュース” って言ってたっすよ?
「カジートは耐性があるんだよ。とある酒豪の猫野郎なんか、“え?あれスイート・ロールにかけて食べるとウマイですよ?” なんて言ってるくらいだし」
へー、そうなんすか?
ニャンコたちが “おやつなんだ” って言ってたからてっきりそういうもんだと・・・。
「・・・・・・衛兵さんはなんだかお前が心配になってきた」
「何かあったらミストヴェイル砦の兵舎に来るのだ。この街には盗賊ギルドがあるから治安が悪い。なんとか一網打尽にしたいのだが、なかなかしっぽが掴めんのでな。お前のような一般人はカモにされやすい。用心しろよ」
あざっす!!
「あっ!!しまった!!通行料を取るの忘れた!!」
(お前もカモにしようとしてんじゃねーか(衛兵B))
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おのぼりさんがリフテンに入りたいそうです
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