これはタイムパラドックスを題材にしている映画でしょうか。
「プリデスティネーション」
1970年11月6日、ニューヨーク。場末のバーに現われた青年ジョンは、バーテンダーの男に自らの数奇な身の上を語って聞かせる。青年の告白に同情したバーテンダーは、あることを条件に、彼に復讐のチャンスを与えると提案、2人で7年前へとタイムスリップする。なんと、バーテンダーは未来から来た時空警察のエージェントだったのだ。彼は1970年のニューヨークで市民を震撼させている連続爆弾魔フィズル・ボマーの犯行阻止を最後のミッションと決め、引退する自分の後釜にジョンを据えようとしていたのだが…。
<allcinema>
監督 ザ・スピエリッグ・ブラザーズ(マイケル&ピーター)
出演 イーサン・ホーク、サラ・スヌーク、ノア・テイラー
製作国 オーストラリア 2015/2
これは事前情報なしで見た方が楽しめるかもしれません。
おおまかなストーリーは上記を参照して頂くとして、
冒頭部分は、時空警察のエージェントがフィズル・ボマーを追って怪我をするシーンから始まります。
ここまでは徹底して顔が出てきません。
ここでやっと顔が見られます。
イーサン・ホークがカッコいいです。
じゃなくて。
緊張するシーンから一転して、酒場のシーンに移ります。
ここからが観客の忍耐が試される(?)シーン。
青年ジョンとバーテンダーの会話が結構な長さで続きます。
ただ、ここで観るのを止めないで頂きたい。
この酒場でのシーンが全部伏線になっているので、後半部分で生きてきます。
ところで、このジョン役の人物。
誰だと思います?
ウール羊はビックリしました。
なんとサラ・スヌーク。
どこで出てくるのかな、と思っていたら、訳ありの “青年” 役で出てくるとは!!
長い酒場のシーンが終わり、後半でやっと物語が動いてきます。
ここから伏線を回収しまくるのですが、
つか、タイムマシンがバイオリンケースとか。
そういえば、アントニオ・バンデラスの主演映画「デスペラード」ではギターケースに銃を仕込んでたな。
話が逸れた。
これ、シナリオがよく練られていると思います。
酒場のシーンで最初は “ちょっと冗長気味かな”、と思ったのですが、一見無意味だと思うシーンでもちゃんと意味を持たせてあるし、なかなか見応えがありました。
加えて、いい意味で裏切られたのが、
ジョン役のサラ・スヌーク。
女性が男性を演じているので、宝塚のちょっとわざとらしい(失礼)感じの男役になるかな、と思ったら自然で違和感は全然なかったです。
ていうか、ちょっとジョニー・デップっぽいですね。
レオナルド・ディカプリオにも似てるかな?
「ジェサベル」のヒロイン役を演じている時とはまるで別人です。
(当たり前か、女優だもんな)
一見ウール羊たちの世界に似ているようでいて、変なところで科学技術が発展してるとか、少しパラレル・ワールドのような描写もあったりするのですが、それも含めて面白い映画です。
なかなかの良作でした。
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プリデスティネーション
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